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執筆者の写真有限会社三信

お知らせ19 ~お礼とお願い~

農業経営者の皆様へ


今回のお知らせは長くなります。

全てに目を通していただきたいと切に願っております。

各文章にタイトルを付けますので、抜粋して読めるようにいたします。

宜しくお願いいたします。


①ご挨拶と稲の生育について

皆様いかがお過ごしでしょうか?

寝て起きれば雨の繰り返しで、頭を抱えております。

本年は、田植え後半から低温に当たり、稲の育成も抑制され、

その後7月に回復傾向になり、これなら平年作は穫れるかな?と思いましたが、

7月後半からの再びの低温、曇り空や雨が続き、

出穂期から今日までの日照時間はいくらあったのでしょうか?

農業試験場のデータでは、平年の60~70%でした。


はて、今年はどんなお米が出来上がるのか?と思っております。

雨が多くて、草丈も長いが、倒伏はあまり見かけません。

これからの天候次第ですが、登熟期間も積算気温を無視して、長引く事が予想されます。

未熟米が多く、整粒が少なく、そして収量も少ない。

秋田県では、8月15日時点の作況は「やや不良」の発表がありました。

私的には「不良」に近い「やや不良」だと感じています。

加えて、長雨により防除の時間がなく、いもち、モン枯れ病の拡散が心配されます。


②令和3年産米の販売状況と需給問題について

さて、皆様より集荷させていただいた「令和3年産米」は8月末にて完売することが出来ました。

2年産からすれば、この点は良かったといえます。


4年産は、コロナ禍は引きずっておりますが、人間の行動に関しては、制限がなくなり

活発な経済活動が再開され、また外国人観光客も来日するようになり

米の販売環境はほんの少し明るい兆しが見えてきました。

そして、米の需給関係ですが、国の減反政策が令和4年産にて、初めて全国的に達成し

需要が690万トンに対し、供給が670万トンと4年産だけ見れば20万トンの供給減であります。

これは、生産者の皆様が主食米を作るより、転作米の方に「魅力がある」と察しはじめたからだと思われます。

そして東北は、北海道の大産地の作況は、

平均するとおそらく「やや不良」の96~97位か?と思われ、

これを加味すると供給はさらに20万トンの減になり、

更に需給の差が大きくなり、これもまた米の販売環境にはプラスとして働くと思われます。


ですが、問題は古米の在庫と実際の需要量です。

この部分については誰も答えはないところであります。


③お礼

何はともあれ生産したお米は、お金に換えて生活していかなければなりません。

おかげさまで、3年産を全量販売し、水分、量目、等級付け等で特にクレームもなく、

返品もなく無事完了したと思っております。

これもひとえに皆様のご努力、責任感のあらわれと深く感謝いたしております。

また、4年産の肥料・農薬・ビニールハウス等の販売に関しても、大変お世話になりました。

誠にありがとうございました。

心よりお礼を申し上げます。


④あきたこまちの概算金について

さて、具体的に令和4年産の秋田県産「あきたこまち」の価格の居所はどこなのか?

といったとき、全国的に生産資材、生産経費の高騰という名目で、西日本、九州地区以外では、全農概算金が800~1300円ほど値上げしております。

それにならって全農秋田もそうするかと考えれば、私の勘ですが「しない」と思います。


私の予想で、全農秋田概算金(全農秋田が各単協JAに支払う金額)は、

「令和4年産あきたこまち」11,000~11,500円。


3年産概算金は、他東北県に比べて、秋田が1,000円~1,500円高かった。

各卸さんに言われているのは、秋田県産「あきたこまち」の古米在庫が全国銘柄で

一番残っているという重苦しい事実。

よって、上記の需給バランス、作況等、考慮して考えつくのは、令和5年の5月頃になれば

12,000円もありなのかな?とも思われますが、

金利負担、倉庫負担を考慮すれば、私共商系の皆様からの買取価格は、

全農秋田概算金と等しく、11,000円~11,500円といったところでしょう。


本年もJAさんとは、わずかしか価格差は生じないと思われますが、

手取り価格という点を重視していただき、皆様と情報交換しつつ、

お互い気の合った価格でお取引できるよう、心から願っておりますので、

ぜひ、米の販売は有限会社三信をご指名していただきますよう宜しくお願いいたします。


あと、本年は、作況が悪いことはほぼ確定しております。

私共も皆様からの集荷量が少ないと仕事になりませんので、

もし皆様のお知り合いの生産者様をご紹介いただければ幸いと思っております。

何卒よろしくお願い申し上げます。


⑤令和5年以降と弊社の取り組み

5年産の農業政策はさっぱりわかりません。

全国の生産者が4年産より更に生産調整を深堀した場合、やっと主食米価格と転作米価格が

同等になるのではと思います。

有限会社三信の取り組みとしては、更なる「飼料用米」「米粉用米」の増産をお願いされている所ではありますが、皆様のご理解のもと、進めて参りたいと思います。

営農を維持する考えの皆様に対しては、弊社も精一杯、ご協力したいと考えておりますので

よろしくお願いいたします。


⑥最後に集荷に関して

最後になりますが、弊社も4年産米の集荷につきましては、皆様のご迷惑にならないよう

この人手不足のなか、なんとか集荷要因を確保して、倉庫コスト、金利負担、集荷コストの

上がる中頑張っていきたいと思います。

集荷の際は、できるだけロスなくスムーズに作業したいので、

皆様からは、準備(書類、作業場の周り等)のご協力を賜りたく存じます。

当社より必ずご家族へ連絡がつきますよう、よろしくお願いいたします。

なお集荷に関しては、基本的に皆様から「お米ができたから、お願いします」

という連絡をいただいてから、受けた順番に集荷に伺うようにしておりますので

ご理解の程よろしくお願いいたします。



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